
ビジネスでコミュニケーション能力が強く求められるようになってから「上手く話せるようになりたい」と考える人も増加傾向にあります。
しかし、話を上手くできるコミュニケーション能力は一朝一夕では身につきません。
本記事では、話が上手い人の特徴や話し上手になるためのコツについて解説します。
営業や人事、マーケティングを担当している人など、特にビジネスで人と密にコミュニケーションを取る人は参考にしてください。
話が上手い人の特徴は?
話が上手い人の特徴として、以下7つが挙げられます。
- 事前の準備や練習を入念にしている
- 結論から話す
- 話し始めでインパクトを残せる
- ジェスチャーや表情豊かに話す
- 一方的に話さず会話を心がけている
- 重要なことは繰り返し話す
- 難しい言葉を使わない
まずは、コミュニケーションが得意な人を参考にして、真似てみることが大切です。
それぞれの特徴について順番に解説していきます。
【話が上手い人の特徴①】事前の準備や練習を入念にしている
話を上手くしたい場合、事前の準備や練習は入念することが大切です。
基本的に、会話をうまく繋げられる人たちは日頃から話し方について研究しており、客観的な視点から自分のレベルを把握し、改善するために準備や練習をします。
まだ会話に自信が持てない人は、録音やロープレを続けて自信をつければ、本番でも焦らなくて済むでしょう。
また、話が上手い人たちは、話の構成や順番についても事前に決めておく人が多いです。
構成が頭に入っていると聞き手側も話が入ってきやすいため、トーク内容を整理して、順序立てて説明できるようにしておきましょう。
【話が上手い人の特徴②】結論から話す
トーク力がある人たちは、取引先や商談相手と話す際、結論から会話をスタートします。
なぜなら、最初に結論から始めることで、その後の流れが分かりやすくなるからです。
ダラダラと会話を続けていると、最終的な終着点が見えずに会話が終わってしまい、相手もこちらの意図を汲み取れなくなります。
セールスマンと話したときに、いきなり「〇〇という商品には〇〇という機能やメリットがあって…」と話されるよりも「このサービスは〇〇に効果的です。なぜなら、〇〇という機能やメリットがあるからです。」と言われた方がわかりやすいはずです。
情報を多く伝えようと思うのではなく、先に結論を言ってから、その結果になる理由や補足、追加情報を伝えるようにしてください。
【話が上手い人の特徴③】話し始めでインパクトを残せる
話し始めで強いインパクトを残せるのは、コミュニケーションが上手な人の特徴のひとつです。
最初に話す言葉に注意して、相手の印象に残るようにしましょう。
ビジネスの場面で発言をする際の始めとしては以下のようなものが挙げられます。
- 「初めまして。〇〇株式会社の〇〇です」
- 「これから新しいプロジェクトについての社内会議を始めます」
どのシチュエーションにおいても忘れてはいけないのが、声のトーンです。
口角を上げてハキハキとした声で喋れば、相手も好感をもってあなたの話を聞いてくれます。
【話が上手い人の特徴④】ジェスチャーや表情豊かに話す
コミュニケーション能力が高く、話が上手いと言われる人たちは、会話だけで評価されているわけではありません。
実際はジェスチャーや表情をうまく活用して、相手に良い印象を与えています。
周りにいるできるビジネスマンを見てみると、強調するべきポイントで手を動かしたり、目線を合わせたりすることで、話をさらに伝わりやすくしているはずです。
実際、アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンによると、コミュニケーションにおいて、会話以外が相手に与える情報の割合は93%とされています(メラビアンの法則)。
話の内容に注力することも大切ですが、非言語コミュニケーションの練習をすることも大切な要素だといえるでしょう。
【話が上手い人の特徴⑤】一方的に話さず会話を心がけている
一方的に話すのではなく、会話をするように心がけると、話が上手い人として認知されやすくなります。
会話がつながるように、相手に話をさせるための工夫をしましょう。
例えば、以下のように、話に出てきたキーワードを繰り返す方法を取り入れると会話が途切れなくなります。
相手「最近イタリアに旅行に行ったんだよ。」
自分「イタリアですか?すごいですね。」
相手「そうなんだよ。フィレンツェとベネチアに行ったんだ。」
上記のように、キーワードを繰り返すことで相手から新しい話題に繋げてくれるので、他の話題を探して会話をするよりも効率的です。
相手のキーワードを繰り返す会話方法は心理学用語で「バックトラック」とも呼ばれており、肯定感を与える効果もあるので、ぜひ取り入れてみてください。
【話が上手い人の特徴⑥】重要なことは繰り返し話す
コミュニケーション能力が高い人は、重要なことを繰り返し話し、相手が納得しやすくなるようにしています。
重要なことである結論は先に話すことが大切ですが、最後にもう一度話すことがおすすめです。
結論:「副業はあなたにとって生活を豊かにするメリットがあります。」
理由:「なぜなら、副業をすれば空いた時間で収入を増やせるからです。」
例:「副業の例としてはアポイント獲得やデータ入力があります。」
結論:「これらの副業をして、さらに余裕のある生活を送りましょう。」
上記のように、話す内容を結論で挟む方法は「PREP法」と呼ばれ、文章を書く際にも役に立ちます。
PREP法のように重要なことを繰り返し話せば、説得力が増し、情報が頭に入りやすくなるでしょう。
ただし、話しながら結論への導き方を考えるのは難しいので、あらかじめ練習や準備をすることが大切です。
【話が上手い人の特徴⑦】難しい言葉を使わない
人と話す能力になりたい場合、難しい言葉を使わないことも大切な要素です。人と話していると、ついついこちらの知識を披露したくなり、専門的な用語や言い回しを使ってしまうことがあります。
しかし、相手が理解できない言葉を使ってしまうと、言葉の説明をする手間が増えることにもつながりかねません。
自分がわからない言葉が会話の中にあったとしても、話を遮って意味を聞けない人も多くいます。
誰でも理解できるように会話の内容を工夫する優しさを常に持っておきましょう。
話が上手くなるためのコツは?
話を上手くするためのコツは以下の5つです。
- 自信が持てるまで練習する
- 人と話す機会を意識的に増やして、改善を繰り返す
- 事前に話す内容を整理する習慣をつける
- 本を読むことで話のネタを増やす
- 相手の話をしっかりと聞く
それぞれのコツについて理解を深めて、ビジネスや日常でも活用していきましょう。
5つのコツについて順番に解説します。
自信が持てるまで練習する
昔から話すことが得意で人から褒められたことがない限り、誰でも最初は話すことに対して自信を持てません。
自信がない状態で会話をうまくしようとしても、声のトーンが安定しなかったり、会話が繋げられなかったりします。
会話が下手だと思い込んでコミュニケーションがうまくいかず、自信喪失につながってしまうループになってしまうので、自信が持てるまで練習を繰り返しましょう。
録音や録画を通して現在の問題点を客観的に発見し、対策を施していくことが大切です。
人と話す機会を意識的に増やして、改善を繰り返す
動画をみることや頭の中で会話をイメージすることも練習につながりますが、人と話す機会を意識的に増やすことが最も早い方法です。
場数を踏んで、会話そのものに慣れていってください。
また、数をこなしてある程度感覚が掴めてきたら、PDCAを回して改善を施していくことも重要です。
相手の表情を見て、刺さった言葉やいまいちな反応だった話の流れなど、具体的に仮説を立てて変化を与えてみましょう。
少し言い方を変えるだけでも反応が変わることもあるので、根気強く試行錯誤していくことをおすすめします。
事前に話す内容を整理する習慣をつける
何も準備がない状態で質の高い会話を繰り広げるのは難しいので、事前に話す内容を整理するようにしましょう。
特に、ビジネスで商談相手と話す場合は、トーク内容を頭の中に入れておき、論理立てて発言できるようにすることが重要です。
準備がないと、話が違う方向に行った際にどうやって戻すか悩んでしまい、話が脱線し続けてしまいます。
「最終的に何が言いたかったんだっけ?」というような状態にならないように、事前に話の構成や伝えたいポイントを精査しておいてください。
仕事を始めたばかりの頃は、業務に慣れることで手一杯で、会話の事前準備まで手が回らないかもしれませんが、最初こそ準備に力を入れることが大切です。
本を読むことで話のネタを増やす
会話を上手くしたい場合、読書で話のネタを増やすこともおすすめです。
相手と共通した分野の知識を披露できれば話の説得力がさらに増し、食いついてもらいやすくなります。
ただ本を読んで知識を増やすのではなく、相手が求めている情報についてリサーチしておくことが大切です。
例えば、医者に対して薬の営業をする人が、ネタを増やすために料理の本を読んでも、会話の中で知識を使える場面はあまりありません。
ビジネスであれば、相手の分野における最新ニュースや専門的なことが書かれた専門書などを参考にした方が良いでしょう。
もしも相手の趣味嗜好をSNSや人づてで確認できる場合は、関連した本を読んでおけば、アイスブレイクで会話を弾ませることができます。
相手の話をしっかりと聞く
会話が上手な人は、基本的に聞く姿勢ができており、相手の話に耳を傾けています。
したがって、こちらから話を捲し立てるのではなく、時には相手の話をしっかり聞くようにすることが大切です。
態度によって相手の話に興味がないことが伝わると、冷たい印象を与えてしまい、イメージの低下にもつながってしまいます。
本筋と関係ないような話をしているときでも、相槌やアイコンタクトで傾聴していることをアピールしましょう。
また、コミュニケーション能力がある人と認知されるには、相手が自分の意見と違うことを言っていたとしても、一度その意見を受け止めてから発言することも重要です。
まとめ:話が上手い人を真似して話し上手になろう!
「話し上手な人」になるには、周囲にいるコミュニケーション能力が高い人を参考にして、真似てみることがおすすめです。
結論から話すなどの喋りのスキルだけでなく、言葉以外の非言語コミュニケーションにも注目してみましょう。
細かい表情や仕草、声のトーンなどを含めて、トーク力は判断されています。
まだ会話に自信が持てない場合は、録音や録画を通して客観的に自分の能力を知ることが大切です。
話す内容を事前に整理したり、相手の話を傾聴する姿勢を維持したりしながら場数を踏み、PDCAを回してさらに効果的な会話を編み出していってください。


