
カスタマーサポートは、お客様からの声を取り入れ、業務を改善していく際に役に立ちます。
しかし、なかには「カスタマサポート宛に顧客から連絡があったときに、メールの作成方法が分からない」と悩みを抱いている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、カスタマーサポートが活用するメールの例文や注意点について解説します。
どのようにメールを作るべきなのか考えている人はぜひ参考にしてください。
カスタマーサポートのメールを送る時の例文は?
カスタマーサポートのメールを送る時のシチュエーションとして、以下のような状況が挙げられます。
- クレームに対する謝罪をするとき
- 一般的な質問への返答をする時
- お客様から感謝のメールをいただいた時
- 会社やサービス・製品に対する意見をいただいた時
- 取り急ぎの返信(一次返答)をする時
上記5つの状況ごとに、どんなメールを送ればいいのか確認していきましょう。
【カスタマーサポートのメール例文①】クレームに対する謝罪をするとき
クレームに対する謝罪をする際は、基本的にはフォームやテンプレートを使い回さないことがおすすめです。
機械的な印象を与えてしまうと、さらに顧客からのイメージを下げてしまう可能性があります。
もしも謝罪メールの書き方が分からない場合は、以下の文例を参考にしながら、作り替えて使用してみてください。
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件名:【企業かサービス名を記載】〇〇についてのお詫び
〇〇様
この度は当社サポートにお問い合わせ頂きましてありがとうございます。
株式会社〇〇お客様窓口の△△と申します。
×月×日にお問い合わせいただいた件ですが、
【クレームへの回答や原因を記載】
この度は、当方の不手際により〇〇様にご迷惑をおかけしたこと、
心より深くお詫び申し上げます。
同じような事態が発生しないように、対策を徹底してまいります。
引き続き〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
【署名を記載】
株式会社〇〇
氏名
メールアドレス
電話番号
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【カスタマーサポートのメール例文②】一般的な質問への返答をする時
一般的な質問に対しては以下のような文章で回答しましょう。
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件名:【企業かサービス名を記載】お問い合わせいただいた〇〇に関して
〇〇様
この度は当社サポートにお問い合わせ頂きましてありがとうございます。
株式会社〇〇お客様窓口の△△と申します。
×月×日にお問い合わせいただいた件ですが、
【質問内容と回答を記載】
他にも不明な点があればお気軽にお問い合わせください。
引き続き〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
【署名を記載】
株式会社〇〇
氏名
メールアドレス
電話番号
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【カスタマーサポートのメール例文③】お客様から感謝のメールをいただいた時
カスタマーサポートには、お客様から感謝のメールがくる事もあります。
こまめな対応がよりイメージの向上につながるので、感謝のメールに対しても下記のような例文で返信しましょう。
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件名:【企業かサービス名を記載】ご連絡いただいた〇〇に関して
〇〇様
この度は当社サポートにお問い合わせ頂きましてありがとうございます。
株式会社〇〇お客様窓口の△△と申します。
×月×日にお問い合わせいただいた件ですが、
【お問い合わせ内容を記載】
ご丁寧にご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
今後もサービスの質向上を目指し、お客様の期待に応えられるように尽力いたします。
引き続き〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
【署名を記載】
株式会社〇〇
氏名
メールアドレス
電話番号
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【カスタマーサポートのメール例文④】会社やサービス・製品に対する意見をいただいた時
顧客自ら会社やサービス、製品のことを考えて、カスタマーサポートに意見を送ってくれることもあります。
ユーザーからの意見は今後の改善に役立つ可能性が高いので、真摯に受け止めましょう。
なお、会社やサービス、製品に関する意見をいただいたときの例文は以下の通りです。
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件名:【企業かサービス名を記載】お問い合わせいただいた〇〇に関して
〇〇様
この度は当社サポートにお問い合わせ頂きましてありがとうございます。
株式会社〇〇お客様窓口の△△と申します。
×月×日にお問い合わせいただいた件ですが、
【いただいた意見の内容を記載】
〇〇様からいただいた意見を参考に、当サービスの質向上に努めてまいります。
引き続き〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
【署名を記載】
株式会社〇〇
氏名
メールアドレス
電話番号
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【カスタマーサポートのメール例文⑤】取り急ぎの返信(一次返答)をする時
ユーザーから届いたメールのなかには、すぐに返信するのが難しい場合があります。
確認が必要で適切な回答を早急にできないときは、ますは以下のような取り急ぎの連絡をしましょう。
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件名:【企業かサービス名を記載】お問い合わせいただいた〇〇に関して
〇〇様
この度は当社サポートにお問い合わせ頂きましてありがとうございます。
株式会社〇〇お客様窓口の△△と申します。
×月×日にお問い合わせいただいた件ですが、
【お問い合わせ内容を記載】
大変申し訳ありませんが、社内で確認を取り次第回答させていただきたく存じます。
◯日以内には詳しい回答についてご連絡させていただきます。
引き続き〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
【署名を記載】
株式会社〇〇
氏名
メールアドレス
電話番号
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【クレームへの対応】カスタマーサポートのメールを送る時に注意するべきポイントは?
クレーム対応でカスタマーサポートのメールを送る時に、注意するべきポイントは以下の8つです。
- 要望に応えられない場合は、理由を添える
- 否定で終わらず、提案をする
- クレームの原因と再発防止策を伝える
- 言葉使いに気をつける
- 専門用語を使わない
- 問い合わせに対する感謝を伝える
- 調査に時間がかかる場合は取り急ぎの返信をする
- できる限り早く返答する
最初のクレームの対応によって2次的なクレームが発生するのか決まるため、注意事項についてはしっかり確認しておきましょう。
要望に応えられない場合は、理由を添える
顧客から商品やサービスに関する要望をもらったときに、どうしても応えられないこともあるでしょう。
「〇〇の情報について開示していただけますか?」など、相手の望みを叶えるのが難しい質問の時は、応えられない理由も合わせて回答することが大切です。
ユーザーからの要求に対しての回答が単純に「できません」だけだと、納得してもらえない可能性が高いです。
人によっては「冷たい態度だな」と感じることもあるので、論理的にできない理由を説明してください。
「規則としてお答えできないことになっています」など、理由を添えれば2次的なクレームを回避できる確率が上がります。
否定で終わらず、提案をする
ユーザーから要望があったときに対応するのが難しい場合は、理由を添えて断ることが大切ですが、新しい提案ができるとより好印象です。
「規則として〇〇のデータをそのまま渡すのが難しいですが、代わりに関連の情報は提供できますがいかがですか?」というように、違う案の提示をおすすめします。
具体的かつ正確な代替案を提供できれば「顧客のことを考えたサポートができる」という印象になるでしょう。
ユーザーにとってサポートの対応は企業全体の印象を左右する可能性もあるので、否定だけでなく、質の高い対応ができるように意識することが大切です。
クレームの原因と再発防止策を伝える
クレームが発生した時のカスタマーサポートのメールでは、原因と再発防止の方法を伝えておきましょう。
顧客にとってもなぜ問題が発生したのか気になるはずです。
クレームは相手が要因のこともありますが、完全にこちらの不手際の可能性もあります。
クレームがきたらリサーチを行なって、原因を洗い出し、具体的な再発防止方法を策定してください。
「今後はマニュアルの手順に従って確認を徹底し、再発防止に努めます」などの文言が記載されていれば、相手も安心してサービスや商品の利用を継続してくれます。
言葉使いに気をつける
クレームに対応するためのカスタマーサポートのメールでは、特に言葉使いに注意する必要があります。
すでに相手にマイナスな印象を与えてしまっているため、基本的な文章のマナーに注力してメールを作成してください。
ビジネスコミュニケーションの能力が低いと、社内全体の印象を損なう可能性もあります。
「了解しました。」や「御社」など、よくある間違いは行わないように、事前に確認しておきましょう。
また、誤字脱字がないように、メールを送る前にはダブルチェックをすることもおすすめです。
専門用語を使わない
カスタマーサポートに送られてくるクレームに対して、専門用語を多く含んだメールで返信すると、内容がうまく伝わらないことがあります。
仕事で業界に属している人であれば知っていて当然でも、問い合わせをしてくる人全員が細かい用語まで理解しているわけではありません。
専門用語が多すぎて何を言っているのか分からないメールになってしまうと、2次的なクレームが発生する可能性もあるので注意してください。
なるべく専門用語を排除するか、専門用語の前に「〇〇という」などの言葉を使って説明を設けて、分かりやすい文章を作成しましょう。
問い合わせに対する感謝を伝える
カスタマーサポートで顧客にメールを送るときは、問い合わせに対する感謝を述べることも大切です。
顧客からの問い合わせは今後の業務効率や、サービスの質を向上させるために役に立ちます。
例え厳しい指摘であったとしても「問い合わせいただきありがとうございます。」と返信するメールに加えておきましょう。
一言感謝を伝えるだけでも印象は良い方向に変わるため、できるだけ取り入れることがおすすめです。
調査に時間がかかる場合は取り急ぎの返信をする
ユーザーからの問い合わせがあったとき、信憑性を確かめるために調査を行うこともあります。
状況次第では数日ほど時間がかかることもあるため、調査をしている旨をまずは問い合わせをした人物に伝えておきましょう。
どの程度日数がかかるのか知らせておかないと「いつまで経っても連絡が来ない」と思われて、再度クレームが入ることもあります。
問い合わせをもらったときに、すぐに応答するのが難しい場合は、まずは取り急ぎの連絡をしてつなぐことが重要です。
できる限り早く返答する
カスタマーサポートにクレームなどの連絡がきたときは、できるだけ早急に正しい対応をしましょう。
例え十分な回答ができず、取り急ぎの連絡だったとしても、数時間〜1日以内に返信がきたら「対応が良い」と思ってもらえます。
また、カスタマーサポートに関わらず、ビジネスではスピード感を意識した連絡をすることが大切です。
「連絡が遅い」というだけでサービスそのものの信頼が大きく下がることもあるので、できる限り中身が伴っていて早い返答を心がけてください。
カスタマーサポートのメール例文をより活用するためのポイントは?
カスタマーサポートのメール例文を活用するためのポイントは以下の4つです。
- お客さんのアクションを分析する
- 数ヶ月ごとに内容を見直す
- メールの定型文の機能を活用する
- 責任者の名義で返信する
メール例文を活用するためのポイントを把握して、効率的に対応をしていきましょう。
4つのポイントについて順番に解説します。
お客さんのアクションを分析する
カスタマーサポートでメールの例文を活用したら、都度お客さんのアクションを分析しましょう。
修正を加えた例文を送ったにも関わらず再度クレームになっていることがある場合は、テンプレを見直す必要があります。
カスタマーサポートの例文は、実際に顧客に送ってみないと、どういった反応が返ってくるのか分からないことも多いです。
お客さんのアクションを確認して、PDCAを回し、より反応の良い方法を編み出していくことが大切になります。
数ヶ月ごとに内容を見直す
商品やサービスによっては、季節によってユーザーが増えたり、特定の問い合わせが多くなったりすることもあるでしょう。
例えば、転職を推奨するサービスであれば「1〜3月の間」などで利用者が増加します。
増加傾向にある問い合わせを確認して対策を施すには、数ヶ月ごとに内容を見直すことが大切です。
定期的な確認とアップデートを怠らないように注意しましょう。
メールの定型文の機能を活用する
カスタマーサポートで例文を用いる際は、メールの定型文の機能を合わせて活用すると便利です。
メールの定型文では、よく使う文章を登録して、すぐに文字に起こせるようになります。
時間短縮にもつなげられるため、多くの問い合わせをしなければいけないときなどは有効活用した方が良いでしょう。
カスタマーサポートは、素早く質の高い業務が求められるので、ツールに備えられている機能を十分に理解して用いることも大切です。
責任者の名義で返信する
カスタマーサポートが送るメールの例文では、責任者の名義を記載して返信しましょう。
一般スタッフの名義にしていると「責任者に返信させて欲しい」と言われることもあります。
責任者の意見であることを事前に表明した方が、業務の効率化には効果的です。
ただし、勝手に上司の名前を使うと問題になることもあるので、名義の変更をするときは、必ず上司に確認をとってからにしてください。
まとめ:カスタマーサポートのメール例文は積極的に活用しよう
カスタマーサポートは、顧客からの意見や問い合わせを受け入れるための重要な窓口として機能します。
業務の効率化や改善を行うためには欠かせない要素です。
ただし、カスタマーサポートの対応で、顧客からのメールに全て一から返信していると業務が滞る可能性があります。
丁寧にメールを返信することも大切ですが、スピード感を意識して対応することも重要なので、例文のテンプレートを有効活用しましょう。
特に、よくある質問に対しての例文は事前に共有して、すぐに対応できるようにしておくことがおすすめです。
また、例文を作ったら終わりにするのではなく、顧客の反応を分析してPDCAを回し、改善を繰り返し行なっていく事も忘れないようにしてください。

